2015年 08月 21日
渡沖 |
が、出来上がったワックスを試してみて、結局自分には使いこなせないと思った。全然潤滑せずキーキーと嫌な音がする。黒板を爪で引っ掻いた系の音が。多くの作家が洋バシの先にワックスを塗りつけて仕事をしている。なのに何で自分は使えないのか。私が最初に修業した沖縄の工場でワックスを使ってなかったらまだ分かるのだが、実はやっぱりワックスを使っていたのをはっきり憶えている。
私はハシの先にボスコのオリーブオイルを塗っているのだが、ワックスでなくオイルを使っているのを自分の目で見たのは一回きりで、それは倉敷ガラスの小谷真三先生の制作だった。塗りつけるというよりオイルの中にハシ先をドブッと浸けていた。
さて明日(2015年8月21日)のことだ。
明日私は那覇市のGARB DOMINGOでの二人展のため、約二十年ぶりに沖縄に行くのだ。二十年前、那覇空港発の便が大阪伊丹空港に着いた時、沖縄で自分に何も身についていない、これからどうすればいいのか、と暗い思いで電車で三宮駅まで行き、それから妻の実家に厄介になったのを思い出す。
それ以来、別に死ぬ思いで頑張ったというわけでもないのに、色々あって、今はやさしく迎えてくれる人が向うにいる。
もう那覇行きの飛行機さえ飛んでくれたらあとはもう台風でしばらく帰れんでもええわ。ずっと帰れんかったら犬の散歩があるから困るけど。
by satofukigarasu
| 2015-08-21 00:12