2014年 08月 23日
昼寝団 |
真夏に行う個展が終わる頃になるとガラスの仕事の一年が終わった気がしてしまう。数十年くらい前まで吹きガラスは完全な季節商品だったので、真夏にはすでに商売の結果がはっきり出ていて、ガラスの問屋が夜逃げするのはたいてい8月であったと聞く。そうするとうちは今なんとか年を越した正月ということになる。何とも体に辛い気候の正月で、滝のように汗をかき水をゴクゴク飲んでは最後は頭痛で工房を逃げ出して水風呂に浸かっては平泉成のような声を出す繰り返し。
そして新しい年の最初の仕事は多摩川河川敷の「もみじ市」である。
高温多湿の夏になんとか涼を感じようと日本人は軒先に風鈴を吊るして音だけでも涼しさを演出したりしたが、熱中症でゼイゼイいっているときに風通しのいい場所でダラーっと眠っている犬を見ると不思議と自分自身が憩っているような気持ちになれる。彼ら昼寝団たちは差し詰め見る風鈴みたいなものか。
そして新しい年の最初の仕事は多摩川河川敷の「もみじ市」である。
by satofukigarasu
| 2014-08-23 11:04